2021 03/30 地元巡り

旅行でもないが、4月から東北勤務になるにあたって地元の記録として残すことにした。

 

元々は就職前に箱根にでも一人温泉旅行に行こうと思っていたのだが、引越しのバタバタ具合や、日帰りだとしても前日に適当な奴と飲んだ余韻を翌日に持ち込んだ敗因があった。そして結局近場である湘南付近の温泉に行くことにした。

 

13:50 最寄り駅から藤沢駅

前日の飲みが久々に若く、居酒屋から始まる雰囲気攻防戦や机の下のナギナギ具合に遠い過去を思い出す。そんなしょーもない夜もアルコールとともに溶け、自分の気持ちをよそに今日はうざいくらいに晴れていた。

 

初夏と言っても過言ではない気温とザラつく太陽の下で、もう何度も見慣れた電車に乗り込む。

BGMHEROCOMPLEX199

www.youtube.com

「懐かしい記憶が 大袈裟に輝き出すから 今が物足りなく 感じてしまうだけなのだろう」

 

この時期はよく「最後」という言葉が用いられ、今があたかも特別な時間のように捉えられがちだが、結局普通の日々がこれからも普通に続いていくだけだと思っている。ただ勝手に自分が何気ない日々に対してハードルを上げ、日々に優劣を付けているだけで本質的な所は全く変わらない。最後だから大事に過ごそうだとか、そういうのは一切思ったことがない。

 

そこでわちゃわちゃしている人はこち亀のこの話を読んだ方がいい。

f:id:southnorthkun:20210331132855j:image

 

相対的に変化してどうこう言うのも分かるが、結局のところ物事は一貫している。俺は何を言っているんだろう。

 

 

藤沢駅に着き、江ノ電に乗り換える。

f:id:southnorthkun:20210331132913j:image

 

高校の頃、鎌倉から藤沢までの約6kmを友達と二人で歩いたことがある。8,9月の暑い日差しのなか午前練が終わった友達は、重たい剣道着をエナメルバッグに入れたまま直接来てくれた。重たいバッグを肩にかつぎながら歩く友達と丸腰に近い自分とでは状況が異なり辛そうにしていたのだが、なんとか藤沢駅まで辿り着くことができた。歩くことを提案したのは当時から自由奔放な自分であり、今でも思い出すと少し申し訳なくなる。

 

記憶をどんどん鮮明に、当時を思い出すかのように、江ノ電は進んでいく。

時おり見える海はやはりキラキラしていた。

f:id:southnorthkun:20210331132928j:image

 

 

 

14:25 稲村ヶ崎駅から稲村ヶ崎温泉

地元民だというのに実は江ノ電に乗ったことは片手で数えるほどしかない。車内は地元の高校生や観光客で7~8割は埋まっていた。f:id:southnorthkun:20210331132945j:image

 

 

国道に出るとすぐそばに海があり、ここ走ると絶対気持ちいいだろうなぁと思う。

 

f:id:southnorthkun:20210331133013j:image

そしてそのまま国道沿いにある稲村ヶ崎温泉に着く。

 

 f:id:southnorthkun:20210331133024j:image

 

入場料は1500円。決して安くはないけどガチ温泉だと入浴して分かった。

内湯は15人は入れそうな大きさのものが1つと、外湯は5人ほど入れそうなものが1つ。あとは3人ほど入れそうな水風呂とサウナというシンプルな造り。

 

それより大きな特徴としてはガチで外から丸見えなこと。浴槽は2階にあり開放された窓から国道や海が見えるのは確かにいいのだが、体の3/4は外から見える状態。

これにはさすがに苦笑いを隠せなかった。しかし、すぐそばの海でサーフィンをしているサーファーが駐車場で普通に着替えているように、そんなものなのかと思う。

 

4人のドラクエがずっと喋っていることは置いといて、湯はヌルヌルとしておりさらにかけ流しだった。効能効果に期待できそう。サウナやら湯船に浸かって40~50分はいた。

 

 

15:30 稲村ヶ崎公園から江の島まで

温泉を後にして、涼しさを求め目の前の稲村ヶ崎公園へ。 f:id:southnorthkun:20210331133049j:image

 

少し火照った体に海風が心地よく吹く。適当なベンチに腰掛け、カラカラに乾いた喉に向けて思いっきり冷えた三ツ矢サイダーを流し込む。

f:id:southnorthkun:20210331133055j:image

「ド、ドンゲバビー!!!」

風呂上がりの炭酸は爽快感がすご過ぎる。

そのまま海岸を見ながら黄昏ていた。

 

帰りは電車を使わず海沿いを歩き、江ノ島に向かうことにした。その距離約4km

ひたすらに歩く。途中トンビが空にたくさんいることに気付き少し笑ってしまう。

 f:id:southnorthkun:20210331133106j:image

 

音楽を聴きながらぼんやりと歩くことが好きで、さらにこのロケーション。海沿い。ニヤニヤしない訳がなかった。

たまに思い出し笑いをしているのか、下を向きながら笑いを堪えられず歩いている人を見ると自分もつられて笑ってしまう。

世界一平和な瞬間。守りたいその笑顔。あんたとはいい酒が飲めそうだ。

こんなふうにみんな笑顔になると良い。

 

昔からゲラゲラ笑う性格のため、周りから「いつもニコニコしてるね!」なんて言われると思いきや「なんでそんなニヤニヤしてるん?」と言われることの方が圧倒的に多かった。

「ニコニコ」よりも「ニヤニヤ」という表現はなんとなく悪いイメージが強く、遠回しにディスられていると感じる。自分以上にキューティクルハッピースマイルをした人に会ったことがないため不思議だとずっと思っている。

あと最近「目がエロい」と謎に言われた。意味が分からん。

 

まぁ外面は真面目と言われることが多く、就活も半月ちょいで終わるなど我ながら上手くやっているようだ。

やっている意識はなくとも自然と敬語は抜けない。

 f:id:southnorthkun:20210331133135j:image

徐々に江の島が近付く。

 

誰かに否定されたとき、上手くいかなかったとき、反省することは必要なのかもしれないけど自分を責める必要は一切ないと信じている。その背景には職場でも恋人でも友達でも他人でも自分を変えるより、そっちを変えた方が間違いなく早いことにある。自分を変えることに見合う価値があるならまだしも「無理」と直感的に感じてしまったその直感を覆すことは難しく、それより自分が受け入れられる環境や人を見つけた方が簡単であり楽だ。そのくらい世界は広い。まだその広さを見つけている途中だけど。

 

俺は俺をぞんざいに扱う人間を許さないので、たとえ相手を刺して致命傷を負わせ逃げ惑い、最後に小便を垂らしながら俺に許しを請いてもその手を緩めることはないと思う。ちょっとサイコパスな表現になってしまったが、そのくらい自分を守るように思ってもいいはずだ。

 f:id:southnorthkun:20210331133203j:image

 

江の島が目の前に現れてきたところで、砂浜に着地し歩いた。

 f:id:southnorthkun:20210331133216j:image

 

BGMCryamyの月面旅行。

www.youtube.com

「寂しい夜は外に出て 歩いて疲れて座り込んだら タバコを吸って 言い足りないこと考えたりした」

どこもかしこも写真を楽しそうに撮る観光客が多く、(あれ...今日平日だよな......)と思う。

 

なんとなく春の心地よさで思い出すのが、大学の部活の恒例行事でもあった夜の花見。

これはいわゆる新入生歓迎会の一環であり、ありきたりにブルーシートの上で1年生を中心にワイワイするというものだった。まぁ例の如くそういうのが苦手な俺は途中で抜け出し、一人離れたベンチに座り、池に浮かぶ桜の花びらと桜の木に囲まれながら缶コーヒーを啜っていた。もっと言えば文化祭も途中で抜け出し、合同ライブも抜け出し、打ち上げの飲み会も抜け出している。今思えば抜け出し過ぎてて草。これでも副部長だったのにね。

もっともっと言えば、同窓会も成人式も大学の卒業式さえも出ていない。

 

 

17:00 江の島 いつもの場所

そんなこんなで歩き、コンビニで酒を買い、いつもの自分の定位置に座る。

 f:id:southnorthkun:20210331133246j:image

 

ここに座って酒を飲むのももう何回目なんだろう。たまーにTwitterやインスタにも挙げるがそれよりも多い。というか、もし自分みたいにSNSの投稿頻度が多い奴が周りにいたら、客観的にミュートかブロックをしているので(よくもまぁフォローしてくれているよ)と思っている。

 

写真を撮ったりスタバのカップを持った観光客をよそにワンカップのプルタブを開ける。

プシュッ!!!とヒーリングミュージックを全詰めしたような音。そう、これが湘南。

 f:id:southnorthkun:20210331133318j:image

「うんめぇぇぇええ!」

 

江の島には、ほんとたくさんの思い出がある。元カノと初めてデートをしたのも江の島だったし、別の元カノとはイルミを見に来た。去年の夏ちょっと仲良くしていた女の子とのそれっぽいデートも江の島だった。

江の島デート便利過ぎて草。多分「あいつ絶対江の島連れてくよねーww」と影でボロクソ言われているに違いない。

友達とも何度も釣りをしに来たし、高校の卒業式前日にも制服のまま釣りに来た。結局江の島はあんまり釣れなかったけど。

一回だけ海にも入ったことがある。(海入って結局何するんだ?)っていう疑問は拭えなかったけど覚えてるってことはまぁそういうことなんだろう。

そういえば小学1,2,5年の遠足、高校1年の遠足も江の島だった。初詣もここだ。

 

あとはもう海でビールが飲みたいことを理由に、ただの気分で来ていた。内定が出た日も来た。そんな人生を送り、最後は一人海岸でワンカップをちびるような男になった。

 

何かあれば「江の島行くかー」と片道約30分と220円で行けるようなところに生まれ育つ人生は何回リセマラしたら当たるんだろうな。

 

そして適当に海を見つつのんびりして、帰りにラーメンを食べた。

f:id:southnorthkun:20210331172023j:image

 

最寄り駅に着いたあとは地元の奴と飲んで、散歩をして22時過ぎに帰った。