2021 07/11-12 福島一人旅

自分の好きなバンドであるCryamyが福島でライブをするらしかったので、速攻チケットを取って今回の旅が決まった。

正直土日のうち、日曜の18:00にいわきにいれば良かったので、土曜がどうなろうが別に良かった。マジでノープラン。財布とバイクの鍵だけ持って家を出る。

 

1日目 8:30 出発

いつも通りバイクに乗って出発。

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この適当に後先も分からず、ふらっとするのが好きだ。ここ最近は雨が続いていたが、晴れていて良かった。

 

2時間くらい走った11時、一度休憩のためバイクを止める。周りは田んぼしかなく、軽トラに乗るおじいちゃんと草刈りをするおばあちゃんしかいなかった。

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ここで野菜の自動販売機というものを初めて見た。

 

 

11:30 道の駅 ふくしま東和

知らないうちに福島に入っていたらしい、

昼飯ついでにふらっと寄る。

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人はまばらであり、地元で採れた山菜やら派手なおばちゃんが着そうな服、名産品が並んでいた。

食堂に向かい餃子定食を頼む。さりげ福島は餃子が有名?らしい。

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美味かった。完食。

 

 

13:00 あぶくま洞

ここは田んぼ道を外れ、傾斜をかなり登ったところにあった。駐車場からもう雄大

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さらに展望台のようなところから、一望する。

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秘密の要塞。写真でしか見たことないが、マチュピチュの雰囲気みたいだった。

 

お金を払い、鍾乳洞に進む。

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15℃というひんやりとした空気の中をひそやかに進む。

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「ここのヌシになりてぇ!!」

進んでいて、自然と思った。

 

ピシャン......ピシャン...と水滴の落ちる音と自分の足音が響き渡る。誰もいない世界と涼しく綺麗な空気。

 

さりげ奥多摩の鍾乳洞にも去年行ったことがある。

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奥多摩よりもあぶくま洞の方が、岩がトゲトゲしているような気がする。それだけ長い年月をかけ形成されたことが伺える。なんか知らないけど鍾乳洞に行くと、秘術魔境氷晶という言葉が頭に浮かぶ。

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全体で30分くらいはいたと思う。外に出る。

冷房の効いた部屋から外に出たときのあのムワッとした風が全身を包んだ。

 

 

14:30~ バイク走行中

カーナビに従い、バイクを走らせる。

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霧を抜け、なんとなく嫌な看板が目につく。

 

「帰還困難区域」

走っているときは正直意味が分からなかった。しかし、感じていた違和感はまもなく現実のものになる。

 

景色が広がった先には無表情のバリケードやれやれと言わんばかりの警備員。

「すみません、ここバイクは通行止めなんですよ」

 

(なんで、バイクだけダメなんだよ...

普通車が普通に通る道の横で止められ、内心少しイラっとした。

(まぁ、分かんないけどしょーがないか)と来た道20kmほどを引き返す。

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言われた通りの道を迂回し、ようやくスピードを上げ、走りだす。しかしまたあの看板が。

「この先帰還困難区域」

No Entry!」

「歩行者、軽車両通行できません!」

脅しをかけるように看板が立ち並び、少し走ると同じ看板が。

 

直線以外の道が全部バリケードで封鎖され、その前には暇そうな警備員。信号は常に黄色で点滅していた。街には色がなく住宅や看板の色はほぼ灰色。駅に降りる階段も広い駐車場もきれいであったであろう住宅街も全部封鎖。

というか直線の両サイドが冗談じゃなくずっとバリケードで繋がっていた。

 

明らかに異質。そういう道が20kmは続いた。

灰色の街を抜け、コンビニに停めて休憩。何気なく携帯で調べてみた。

 

 

「ここ、原発の場所じゃん...

何も知らなかった。鳥肌が全身に広がっていくのを感じた。失礼かもしれないけど。

テレビで見る「復興」という言葉はすでに新しい街として生まれ変わっているものが多く、まさかだった。

「10年も経ってるのに...」少しショックを受けた。

 

 

18:40 いわき駅

途中雨に降られ、逃げるようにしてホテルに入る。バイクは当たり前だけど天気の影響を受けるので、ヘルメットで間逃れたいつも通りの顔と頭に対して、全身はびしょ濡れだった。

 

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「布団雑魚寝ww新しいw

 

風呂を済ませ適当に駅前を散策。夕飯はラーメン。

 

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宴は20:50頃から。

と言いつつも疲労と結局することもなく22時前には寝た。

 

 

2日目 7:30起床

朝飯のバイキングを済ませ、部屋の胡散臭い紅茶を飲み、部屋を出た。

 

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「連れ込み...いいっすねぇ!!!つかこの表示の人たち何してんだ...世界はやっぱり広いな......廊下の張り紙を一瞥して外に出た。

 

ライブは18時スタート。

「何すっかなぁ...」とググりながら歩き、ランキングにあった三崎公園に行くことにした。

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9:45 三崎公園

 

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「全ての夏をここに置いてきたのかなぁ!?」

景色も海も透き通っていてきれいだった。

青空に散りばむ白い雲と透き通った水色の海。おそらく小学1~2年生が図工の時間に一番好みそうな色が溢れんばかりに塗られていた。

 

夏は不思議とワクワクする。昔は暑くて嫌いだったけど。ここ数年のいい思い出が夏にたくさんあるからかもしれない。冬もそれなりに好きだけどね。

冬は別れの季節でもあり、新生活が始まる前だからあたふたすることが多く、あっという間に過ぎてしまう。

 

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磯では今年で24であることを忘れ、夢中で海の生き物を追いかけた。

ここ一帯のカニを全部駆逐してやろうかとも考えたが、明日の仕事に間に合わなそうなのでさすがに止めておいた。もう24だし。ここでちゃんと考えられるとこが我ながら偉いと思う。

 

 

最後にいわきマリンタワーに登る。

昔銚子に友達といったとき、同じようなタワーに登ったことがあったので、そういった過去を思い出していた。あと瀬戸大橋近くのタワーとかも。

 

かつて浪人してた頃、トイレのセンサーが自分に反応して電気がついたことに嬉しくなっていた孤独な時期、銚子に一緒に行った友達とは1ヶ月に1度必ず会っていた。今でも行事の際にはほとんど会ってるんだけど。

センター試験当日、前日にそいつから労いの言葉を貰い、身体が感謝100%になって挑んだ英語が9割を超えたことは今でも忘れられない。

センター英語嫌い過ぎて6割しか取れてなかったのに。

(【番外編】2021/4/29〜5/05 GW - 気ままな旅行記に出てきます)

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タワーからの景色は、まぁそんな思い出と比べるとちっぽけなものだった。

 

 

13:00 いわき・ラ・ラ・ミュウ

ここでは昼飯を食べた。地元の名産品や海鮮が主に売られている商業施設?であり、多くの人で賑わっていた。

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海鮮丼は美味しかった。

適当にぐるっと海を見たり、土産を見たりして時間が流れた。

 

 

14:30 漫画喫茶

バイクであてもなく走っている最中、またもや雨に降られびしょ濡れに。急遽漫喫を見つけたので避難。速攻でシャワーを浴びる。

 

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とりあえず服をバスタオルで包み、水を吸わせる。それでも服は濡れたままであり、冷房が効いた店内に耐え3時間潰した。

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17:00

夕立が通り過ぎ空は何事もなかったかのように、憎たらしく晴れていた。

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今回の旅のゴールであるライブハウスに着く。

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ライブレポートをつらつら書いてもしょーがないので少しだけ。

 

ここ何回かのライブでベストギグなんじゃないかと思わせるような盛り上がりを見せ、ラスト1曲前にGt/VoのカワノのMC。

 

「こうやって一生懸命歌っていると、ほんのたまにアンタらに届いてるんじゃないかと思う瞬間があるんですよ。まぁそんな訳ないんだけど。じゃあなんで歌っているのかというと...ほっとけないから。アンタらの顔を見てると。」

Cryamyを好きな理由がこのMCに詰まっていて、この時のためにいわきまで来たと思った。

 

Cryamyは例えるなら「お前と別に仲良くないし」と面と向かってふざけて言い合える友達同士みたいなバンドだと思っている。現実的な歌詞のなかに優しさと切なさがある。

 

www.youtube.com

このCDは名盤だ。

 

 

ライブハウスを出ると魔法が解けたように、帰り道150km無心でバイクを走らせた。

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家には24時くらいに着いて翌日の仕事に備えて寝た。2日で500km走っていたらしい。

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最後に。幸せのベクトルは違くても適当にみんな幸せになってくれ。

 

 

BGMはthemirrazのfireworks

www.youtube.com

 

「来年も一緒に見れたらいいね 出来ない約束するもんじゃないね 僕らはちょっと離れてしまった 遠くで見る花火のように」