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2020 10/05-10 北海道一人旅① - 気ままな旅行記
3日目
起床。宿から出る。外は相変わらず晴れてて、「そういえば北海道にいるんだよなぁ」改めて思う。
毎回旅はスポーティーな服装とリュック一つ。足りないものは現地調達。
今回は6日間だけど着替えは2日分。裏表で×2倍論。ボディソープで服を洗い部屋干し、ベッドから遠いコンセントやリンスインシャンプー。毎朝入れるガソリンと途中のコンビニ休憩。宿ガチャが当たると感謝しながらビールで自分に乾杯。
そんな生活をしながら、風景と自分に触れながら次の目的地が約150km先っていう適当感と雑さがほんとたまんない。根無し草みたいな。
そして今日は釧路湿原、阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖の総取りハードプラン。
釧路湿原は青々とした草木ブアァァァっていうイメージを持ってて楽しみにしてた場所の一つだった。釧路市湿原展望台に車を止め、そこから全体が見渡せるサテライト展望台まで歩く。
一言「サバンナかなァ!?」
「ハゲとるやないか!」俺の中のフットボールアワーが現れて少しだけ笑ってしまった。
あとで調べてみると青々とした風景が見られるのは6~7月(初夏)らしい。それでも広大な景色が広がってて、実際に湿原内に立つと360°果てしないんだろうなとか思った。釧路湿原は約220㎢の広さを有しており都心がすっぽり入ってしまう大きさなんだと。そう考えると本当に広いことが分かる。
次に阿寒湖へ。阿寒湖って名前は知ってたんだけど北海道にあるのはここで知った。
ここではアイヌ民族の集落であるアイヌコタンがあったり、遊覧船に乗れたり、土産屋が並んでいたりぶらぶらと散策した。
ここで土産を買うんだけど、俺は土産を買ったりするのにすごい時間がかかるタイプなので1~2時間ぐらい吟味してた。木彫りの商品が多くお店の人から「実際に木を彫ってるので、木目や木のかたちを考えるとどれも世界に一つだけですよ」って言われた。なるほど。
コロポックルっていう木彫りの商品を買うときにお店の人から「何か彫りましょうか?日付とか阿寒湖とか」って言われたから、咄嗟に答え阿寒湖って彫ってもらったんだけどロッキーに戻り「いや、阿寒湖てww」とジワジワ来てアクセルを強めに踏んでしまった。
お次は摩周湖と屈斜路湖。この湖たちは比較的近い位置に存在する。一つ珍しいのは火山噴火によって誕生した歴史から湖がグルっと高い山で囲われていること。こういうのをカルデラ湖というんだと。
摩周湖を見下ろしたときに確かに湖を見下ろすってこと今まであったっけ?って思った。摩周湖は周りが山で囲われているため水質が一定に保たれ透明度は世界屈指と呼ばれるらしい。少し雲がかっていたのが残念だった。
時間が迫っていたため屈斜路湖は帰りに脇を車で通る感じで最後硫黄山に向かう。
硫黄山を最初見たときは「果てしねえ・・・」って感じだった。あと急にモンハンの世界かなぁ!って。
湯気が常に出てて硫黄臭い。この黄色いところにピッケル使うとドラグライト鉱石かマカライト鉱石が出てくるんだろうなとかそんなアホなことを考えてた。グラビモス出てきたらどうしようとかさ。
こういう地形の背景からカルデラ湖が出来て、近くには川湯温泉があったり地域の関連性を結びつけたりした。
宿に無事到着。今回の宿は4人が寝れるような広い和室で修学旅行を思い出したりした。この時点で旅の半分が過ぎて、インスタを投稿し思い出を振り返るもそれらは最終的にビール溶けた。就寝。
4日目
就寝と書いておきながら深夜までナオンと電話してたのは内緒。3~4時間しか寝てないのにいたって元気な自分に若干引く。ロッキーはぽつんと駐車場で待っていた。
最初に神の子池へ。神の子池も楽しみのひとつだった。実はるるぶに載っていたなかで一番きれいで幻想的だなって思ってたからね。
「うわぁ、ここ通るのか」と気を引き締めてガタガタの道を走る。砂利はかなり嫌い。
逆サイから車が来てすれすれで避ける。
現地に着くとやっぱりきれいだった。水が透き通ってて神秘的だし、めちゃくちゃ青い。
忍野八海とか柿田川湧水公園で見た景色に近いけど、ここは周りが森で自然のなかにあるのが特徴だと思った。
しかし、SNS映え警察を担っている身からすれば写真との一致はグレーだった。条件もあるんだろう、朝に行ったから水面が光っちゃってたし。美しさを撮ろうとするも伝えきれない自分の写真技術のなさにへこんだ。
ここで大学生と思われるグループ4,5人がガヤガヤと来たため、車に戻る。超絶偏見と経験からだけど観光地を我が物顔しててあんま得意じゃないんだよな。
そして次にとうとう最果ての知床へ。
距離にして90km。ロッキーとのおしゃべりとヒトカラでぶっ飛ばしていく。
オホーツク海が見えてその海沿いを走ったときに旅一テンションが上がった。テンションがおかしかったので向かう途中のオシンコシンの滝にツボって「オシンコシンの滝とかw昼間からそういうのやめてww」とかゲラゲラしてた。
そして知床五湖に到着。ここでは5つの湖を周れるらしい.....が!!
駐車場のおっちゃんに言われる「ヒグマが観測され一湖しか見られませんがよろしいですか?」死んだ。
次の日の話もするとクルーズ船も高波と強風で中止になったんだよね。やはり最果て故に自然によって左右されるのは仕方がない。
だけど一湖だけでも存分に満喫することが出来た。雲と草と山がどこまでも広がってて天国と地獄の中途半端な場所ってこんなんだろうなって。
ここでは写真が上手くとれたのでそれを参考にしてもらいたい。
次に知床峠に。ここからは北方領土の一つである国後島がわりとはっきり見えた。
「あっ、意外と近いんだな」ってそんな印象だった。
そして宿にチェックイン。荷物を一通り置いてコンビニへ。
海といえばビールって自分のなかでは決まっているので、迷わずビールとワンカップを買う。いい感じの堤防を見つけ、自分に乾杯。
あぁ、無常。ここまで美しい酒があるだろうか。ワンカップは金色に輝いていた。
酒をちびりながら地図を開いて、神奈川から北海道の右端まで一人で来たんだなとしみじみ思う。それから考えごと。長ったらしくて自分語りになるので割愛。
さりげ日記?みたいなのを書いてて、手帳の後ろ側はビッシリなんだ。
多分1時間くらいいたと思う。日が暮れてきたので宿に踵を返す。
帰り道に猫かと思ったら狐が出てきて笑った。
最後に夕食を済ませ、風呂に入り外で少し涼もうと空を見上げると無数の星。
満天の空に君の声が響いてもいいようなきれいな夜って、こんな夜のことを言うんだろうなとロッキーにもたれながらコーラを流し込んだ。
続く...