2021 07/22-23 東北巡り

1日目 9:00 起床

「あれ、俺今日東北回るんだっけ...?だるいなぁ...

他人事と使命感の狭間を彷徨いながら支度。

 

 

荷物はるるぶTシャツと撮影道具。外に出る。

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「やべ、充電器とコンタクト忘れた」

速攻忘れ物に気付くも振り返らない。もう旅は始まっているのだから。

 

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駐車場で改めて予定を決める。ある程度コースは抑えていたのだが、俺の気分は夕立のように移り変わりやすい。ハンターハンターなら絶対変化系だと思っている。

 

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今回のコースはこれ。

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岩手秋田山形。結局当初の予定通りまわることが出来た。

 

 

13:00 伊豆沼

行く予定はなかったのだが大通りを走っていると、でかでかと看板が出てきたので急遽寄ることにした。

 

大体こういう場所の車事情と言えば、路上に放置したりですれ違う道路をふさいでいることが多いのだがバイクは圧倒的に楽。ちょいと止めて見に行くことが出来る。

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広々とした沼に蓮の花が広がっていた。ぶっちゃけ去年いもり池という新潟で見た景色に似ていたので「あーね」という気分だった。5分くらいでバイクに戻った。

2020 09/23-24 新潟一人旅 - 気ままな旅行記

 

 

14:10 厳美渓

「岩手入ったよぉぉぉぉ!!おめでとぉぉぉんん!!」みたいにカーナビに言われたかった。

前回の福島旅もそうだったのだが、気付くと他県にしれっと入っていることが多く、イマイチ県境を越えた感動が感じられない。

 

駐車場を探し、なかに入ろうとすると入口のおっちゃんに言われる。

「えっとバイクね、1300円だけど向こうの道路超えた先に無料の駐車場あるよ。ガラスパークってとこ。どうする?行くならここで旋回してもいいよ、誘導するから」

 

「いや、いい人過ぎわろたwww

なんでそこまで優しく教えてくれたのか謎だった。

 

7~8割は埋まっていた駐車場を旋回し、ガラスパークにバイクを止める。ここは第三、四駐車場まで敷地があったのだが、肝心の店の敷地より駐車場の方が圧倒的に広くなんとなく地方情勢を悟った。

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厳美渓は渓と言いつつも、マップで見ると普通に川のようであり両サイドは道路。ありのままの自然が広がっていた。

 

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川の浸食により岩が削られ、ゴツゴツとした岩の間を緑に透き通った川が流れていた。

BGMにはひぐらしの鳴き声。ここが山奥かなんかでひっそりしていたら良かったのだが、普通に道路を走ったところにあるため人でわんさか溢れていた。

 

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売店に寄る。一関市とpaypayのコラボ?により20%戻ってくるらしい。

 

祖父母と実家に土産を買って郵送しておいた。基本他人に対して無関心なのだが、好きな人たちはとことん好きだし大事にしてしまう。っても身内だからもうその辺はなぁなぁで。

 

駐車場に戻り、宿を探す。明日は秋田に行くためその辺で宿を探したのだが、そもそも数が少ないうえに高い。単なる宿で5000円は出したくない。

 

探しているうちに段々とめんどくさくなってきて帰ろうか迷うも、結局3800円のゲストハウスに泊まることにした。秋田に向かう。

 

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山道にあったちょっとした休憩所にバイクを止める。軽自動車で来てた同業者のおじいちゃん連中3人組に話しかけられる。

「どこから来たの?」「仙台です」

この後が軽い地獄。訛りとぼそぼそ声でイマイチ相手の声が聞こえなかった。

 

おじいちゃん達を見送り、バイクに跨る。

ちょうど秋田と岩手の県境だったため、お互いの帰るべき場所が他県同士でなんとなくしんみりする。おじいちゃん達がいなくなったあとの休憩所は少し広く感じた。

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山をひたすらに走る。誰もいないのをいいことに初めての100km超え。この世界は死と隣り合わせ。100kmを超えたあたりから逆風の雰囲気が変わる気がする。まぁ気のせいなんだろうけど。

 

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周りは田んぼ道。たまにある民家を走り抜け宿に着く。

 

 

 

18:00   宿

「以上で説明は終わりになりますが、ご質問はありますか?」

ゲストハウスは当たり前だけど部屋も相部屋だし、共有スペースと呼ばれるリビングも共同。水回り系も全部。知ってるふうだけどゲストハウスは北海道一人旅のときが初めてだった。

  

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シャワーを済ませ、外に出る。散歩。ってもマジで何もなかった。

 

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1~2時間に1本しか走ってなさそうな雰囲気の駅舎や乱雑に並んだ民家と幹線道路に立ち並ぶ路面店。ここぞとばかりに鳴くひぐらしの鳴き声を聞きながら、あの日から時が止まっているような夕暮れを歩いた。

 

適当な居酒屋に入り、優勝。少し高くついてしまったけど。帰りはコンビニで缶ビールを買って、飲みながら歩いた。

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「自分らしさとは?」

もしアイデンティティを問われたとしたら、即答で「缶ビールを飲みながら歩く、帰り道です」と答えると思う。

 

PK shampoo神崎川を聴きながら、着かないことを密かに思いながらわずか1kmぐらいの帰り道をただただ歩いた。

 

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ちなみにゲストハウスでもBarはやっていたのだが、予め周りと話す前提で設けられている空間に行くのは気が引けたので行かなかった。「一人」は大丈夫だが、「独り」は苦手だ。Super beaverも言ってたけど。

 

 

2日目 5:30 起床

昨日は結局21時過ぎには寝てしまった。一人旅は宿ではすることがないため、ただ寝る場所になる。

 

早朝にエンジンをかけ、犬を散歩していたおばあちゃんを横目に街を抜け出した。

 

 

8:00 休憩

コンビニで一度休憩。段々と暑くなる太陽と増える車通りに対して感じるめんどくささを缶コーヒーで強引に流し込んだ。

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9:00   獅子々原湿原

同業者がぱらぱらといた。駐車場から湿原までは山道を30~40分ほど歩くらしい。

大体看板に書いてある時間より自分は10~15分は巻けるといつも勝手に思っている。

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自然とワクワクしてしまうので階段は常に1段飛ばし。早歩き。

大体前に団体がいると、歩幅を合わせるか「すいません」と追い抜いてしまう。

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それっぽいところに着いた。というのも湿原の範囲が広いためどこが正解の場所なのかイマイチ分からなかった。分岐点も多かったし。

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マイナスイオンやべぇ」

ここだけ圧倒的に気温が低くひんやりしていた。水の勢いがすさまじくラフティングってこんな感じなのかなと思う。水の躍動感。

 

 

10:30   奈曽の白滝

太陽が暑くうざったい。しかも見るために長々と階段を降りなければならなかった。

 

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今日一番のひたつく汗にTシャツをパタパタさせながら辿り着く。

 

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一言で言うと「神々しい」。

「よくここまで、辿り着きましたね。ゆっくり休んでいきなさい」とバブみ溢れる女神が出てきそうな雰囲気だった。

 

ラムネでも飲みながらズボンを捲り、足を浸してボケっと黄昏てみたかった。

 

 

11:00 鳥海山

滝を見終え、山をバイクで登っているときそれは起きた。

 

「あっ、雨降ってきた...........いやいやいやこれはヤバい!!!

豪雨。山の天気は変わりやすいとはよく言ったもんだ。

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一瞬にしてずぶ濡れになり、荷台の荷物も全部死んだ。このままじゃヤバいとバイクを走らせると休憩所。急いでバイクを止め、軒下に駆け込む。

 

「ヤバ谷園の麻婆春雨ww………こんにちは。雨宿りしてもいいですか?」

謎の老人がすでに軒下にいて、少し素を見られてしまった。タバコをふかしてラジオを流し、手にはクリップボード

少し話をするとどうやら山を登る車と下る車を数える役所の人らしい。

 

これがもし気になっている女の子とかだったらドキドキするんだが、なんせ老人。

「雨止んできたので、行きますね!ありがとうございました!!」気まずさからまだ少し雨は降っていたがそそくさと出発した。

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山頂に着くも霧。何も見えない。レストランも服がずぶ濡れのため入れない。少し詰んだ。

結局カレーパンときりたんぽをテイクアウトして濡れているベンチに腰掛ける。

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「なんとも言えねぇ味」

人工と手作りが綱引きをして拮抗しているみたいな味だった。

 

 

13:15 土田牧場

下界に降りると普通に晴れていた。

バイクをいつもより飛ばし、風で体とバイクを乾かす。

 

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牧場に着いた頃には自然と7~8割は乾いていた。

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「牛多すぎなwwコピペか!!」

みんなが集まって尻尾をわさわささせていた。その動きが均一過ぎて人工的なものを少し感じてしまう。売店や食堂は人が多く、止めておいた。

 

 

14:15 道の駅 象潟ねむの丘

人がわんさかしていたのと疲労と暑さで、少しだるさを感じていた。

結局何も買うことなく海を見て速攻次の所へ。

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15:00 三崎公園

「よく頑張ったわ俺......

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長い階段を上り終え、東屋で休憩。黄昏る。

 

帰りは山形を通って帰る。その距離150km強。

昔から自分に対して、自分がわざわざ作り出した苦難を何度も乗り越えてきた気がする。

今日の幸せは昨日の幸せの10兆倍を毎日繰り返している自己肯定感の高さは、こういう無謀なことを繰り返してきたことが起因していると思う。10人中1人が引いてしまうようなババを憐れむほど引いてきた。

 

そんなことを思いながら秋田に別れを告げた。

 

 

15:50 丸池様

山形に入り、大通りからちょいと外れ森へ。

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「あぁ、神秘」

青い水と差し込む日差しが幻想的だった。

 

 

16:00   宮城までの道のり

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「色々な景色があるなぁ」

宮城から岩手、秋田、山形そしてまた宮城へ。12日で強引に回ることが出来た。

 

見知らぬ土地には多くの見知らぬ人がいて、その人たちにも家族がいて、その土地で仕事をして生活している。「視野を広げる」という胡散臭い言葉があるが、そんな改まらなくても行きたいところに勝手に行けばいいと思う。自分の人生なんだから自分に遠慮することなく自由に生きていたい。

 

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今が自分の人生のピークというほど日々が楽しいので、人気絶頂でいきなり終わる漫画やアニメ、解散するバンドが語り継がれるように、ふっと消えるのも悪くないなとこういう誰もいない自然風景を見ると感じる。

 

 

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所々で休憩を挟みつつ、ケツの痛みと車への妬みを混在させながらバイクでただただ走った。結局21時前に着き、泥のように眠った。

 

 

BGM神聖かまってちゃんのそよぐ風のなかで

 

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「僕はそよぐ風のなかで 存在が消えてゆくようさ 泣きそうだと素直に 言えたらよかったんだろう」

 

 

おしまい。

 

 

映像でもどうぞ。最近はひたすらに旅行記と動画編集。そもそも頻度が多いんだよな。

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2021 07/11-12 福島一人旅

自分の好きなバンドであるCryamyが福島でライブをするらしかったので、速攻チケットを取って今回の旅が決まった。

正直土日のうち、日曜の18:00にいわきにいれば良かったので、土曜がどうなろうが別に良かった。マジでノープラン。財布とバイクの鍵だけ持って家を出る。

 

1日目 8:30 出発

いつも通りバイクに乗って出発。

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この適当に後先も分からず、ふらっとするのが好きだ。ここ最近は雨が続いていたが、晴れていて良かった。

 

2時間くらい走った11時、一度休憩のためバイクを止める。周りは田んぼしかなく、軽トラに乗るおじいちゃんと草刈りをするおばあちゃんしかいなかった。

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ここで野菜の自動販売機というものを初めて見た。

 

 

11:30 道の駅 ふくしま東和

知らないうちに福島に入っていたらしい、

昼飯ついでにふらっと寄る。

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人はまばらであり、地元で採れた山菜やら派手なおばちゃんが着そうな服、名産品が並んでいた。

食堂に向かい餃子定食を頼む。さりげ福島は餃子が有名?らしい。

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美味かった。完食。

 

 

13:00 あぶくま洞

ここは田んぼ道を外れ、傾斜をかなり登ったところにあった。駐車場からもう雄大

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さらに展望台のようなところから、一望する。

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秘密の要塞。写真でしか見たことないが、マチュピチュの雰囲気みたいだった。

 

お金を払い、鍾乳洞に進む。

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15℃というひんやりとした空気の中をひそやかに進む。

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「ここのヌシになりてぇ!!」

進んでいて、自然と思った。

 

ピシャン......ピシャン...と水滴の落ちる音と自分の足音が響き渡る。誰もいない世界と涼しく綺麗な空気。

 

さりげ奥多摩の鍾乳洞にも去年行ったことがある。

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奥多摩よりもあぶくま洞の方が、岩がトゲトゲしているような気がする。それだけ長い年月をかけ形成されたことが伺える。なんか知らないけど鍾乳洞に行くと、秘術魔境氷晶という言葉が頭に浮かぶ。

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全体で30分くらいはいたと思う。外に出る。

冷房の効いた部屋から外に出たときのあのムワッとした風が全身を包んだ。

 

 

14:30~ バイク走行中

カーナビに従い、バイクを走らせる。

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霧を抜け、なんとなく嫌な看板が目につく。

 

「帰還困難区域」

走っているときは正直意味が分からなかった。しかし、感じていた違和感はまもなく現実のものになる。

 

景色が広がった先には無表情のバリケードやれやれと言わんばかりの警備員。

「すみません、ここバイクは通行止めなんですよ」

 

(なんで、バイクだけダメなんだよ...

普通車が普通に通る道の横で止められ、内心少しイラっとした。

(まぁ、分かんないけどしょーがないか)と来た道20kmほどを引き返す。

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言われた通りの道を迂回し、ようやくスピードを上げ、走りだす。しかしまたあの看板が。

「この先帰還困難区域」

No Entry!」

「歩行者、軽車両通行できません!」

脅しをかけるように看板が立ち並び、少し走ると同じ看板が。

 

直線以外の道が全部バリケードで封鎖され、その前には暇そうな警備員。信号は常に黄色で点滅していた。街には色がなく住宅や看板の色はほぼ灰色。駅に降りる階段も広い駐車場もきれいであったであろう住宅街も全部封鎖。

というか直線の両サイドが冗談じゃなくずっとバリケードで繋がっていた。

 

明らかに異質。そういう道が20kmは続いた。

灰色の街を抜け、コンビニに停めて休憩。何気なく携帯で調べてみた。

 

 

「ここ、原発の場所じゃん...

何も知らなかった。鳥肌が全身に広がっていくのを感じた。失礼かもしれないけど。

テレビで見る「復興」という言葉はすでに新しい街として生まれ変わっているものが多く、まさかだった。

「10年も経ってるのに...」少しショックを受けた。

 

 

18:40 いわき駅

途中雨に降られ、逃げるようにしてホテルに入る。バイクは当たり前だけど天気の影響を受けるので、ヘルメットで間逃れたいつも通りの顔と頭に対して、全身はびしょ濡れだった。

 

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「布団雑魚寝ww新しいw

 

風呂を済ませ適当に駅前を散策。夕飯はラーメン。

 

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宴は20:50頃から。

と言いつつも疲労と結局することもなく22時前には寝た。

 

 

2日目 7:30起床

朝飯のバイキングを済ませ、部屋の胡散臭い紅茶を飲み、部屋を出た。

 

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「連れ込み...いいっすねぇ!!!つかこの表示の人たち何してんだ...世界はやっぱり広いな......廊下の張り紙を一瞥して外に出た。

 

ライブは18時スタート。

「何すっかなぁ...」とググりながら歩き、ランキングにあった三崎公園に行くことにした。

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9:45 三崎公園

 

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「全ての夏をここに置いてきたのかなぁ!?」

景色も海も透き通っていてきれいだった。

青空に散りばむ白い雲と透き通った水色の海。おそらく小学1~2年生が図工の時間に一番好みそうな色が溢れんばかりに塗られていた。

 

夏は不思議とワクワクする。昔は暑くて嫌いだったけど。ここ数年のいい思い出が夏にたくさんあるからかもしれない。冬もそれなりに好きだけどね。

冬は別れの季節でもあり、新生活が始まる前だからあたふたすることが多く、あっという間に過ぎてしまう。

 

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磯では今年で24であることを忘れ、夢中で海の生き物を追いかけた。

ここ一帯のカニを全部駆逐してやろうかとも考えたが、明日の仕事に間に合わなそうなのでさすがに止めておいた。もう24だし。ここでちゃんと考えられるとこが我ながら偉いと思う。

 

 

最後にいわきマリンタワーに登る。

昔銚子に友達といったとき、同じようなタワーに登ったことがあったので、そういった過去を思い出していた。あと瀬戸大橋近くのタワーとかも。

 

かつて浪人してた頃、トイレのセンサーが自分に反応して電気がついたことに嬉しくなっていた孤独な時期、銚子に一緒に行った友達とは1ヶ月に1度必ず会っていた。今でも行事の際にはほとんど会ってるんだけど。

センター試験当日、前日にそいつから労いの言葉を貰い、身体が感謝100%になって挑んだ英語が9割を超えたことは今でも忘れられない。

センター英語嫌い過ぎて6割しか取れてなかったのに。

(【番外編】2021/4/29〜5/05 GW - 気ままな旅行記に出てきます)

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タワーからの景色は、まぁそんな思い出と比べるとちっぽけなものだった。

 

 

13:00 いわき・ラ・ラ・ミュウ

ここでは昼飯を食べた。地元の名産品や海鮮が主に売られている商業施設?であり、多くの人で賑わっていた。

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海鮮丼は美味しかった。

適当にぐるっと海を見たり、土産を見たりして時間が流れた。

 

 

14:30 漫画喫茶

バイクであてもなく走っている最中、またもや雨に降られびしょ濡れに。急遽漫喫を見つけたので避難。速攻でシャワーを浴びる。

 

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とりあえず服をバスタオルで包み、水を吸わせる。それでも服は濡れたままであり、冷房が効いた店内に耐え3時間潰した。

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17:00

夕立が通り過ぎ空は何事もなかったかのように、憎たらしく晴れていた。

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今回の旅のゴールであるライブハウスに着く。

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ライブレポートをつらつら書いてもしょーがないので少しだけ。

 

ここ何回かのライブでベストギグなんじゃないかと思わせるような盛り上がりを見せ、ラスト1曲前にGt/VoのカワノのMC。

 

「こうやって一生懸命歌っていると、ほんのたまにアンタらに届いてるんじゃないかと思う瞬間があるんですよ。まぁそんな訳ないんだけど。じゃあなんで歌っているのかというと...ほっとけないから。アンタらの顔を見てると。」

Cryamyを好きな理由がこのMCに詰まっていて、この時のためにいわきまで来たと思った。

 

Cryamyは例えるなら「お前と別に仲良くないし」と面と向かってふざけて言い合える友達同士みたいなバンドだと思っている。現実的な歌詞のなかに優しさと切なさがある。

 

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このCDは名盤だ。

 

 

ライブハウスを出ると魔法が解けたように、帰り道150km無心でバイクを走らせた。

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家には24時くらいに着いて翌日の仕事に備えて寝た。2日で500km走っていたらしい。

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最後に。幸せのベクトルは違くても適当にみんな幸せになってくれ。

 

 

BGMはthemirrazのfireworks

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「来年も一緒に見れたらいいね 出来ない約束するもんじゃないね 僕らはちょっと離れてしまった 遠くで見る花火のように」

2021/06-26 奥松島ツーリング

6:00 朝帰り

「朝帰りとか、俺もう今年で24だぞ、、、、」

工事関係者や物流しかいないある意味ガヤついたアーケード街の真ん中を、缶コーヒーをぶら下げながら歩く。多分その場にいた誰よりもニヤついた顔で。

 

――――気付いたら女は消えていた。言わば立つ鳥跡を濁さず。

「やべぇ、ワンチャン盗まれた!?」と確認するも綺麗に自分の荷物だけ持ち帰ったらしい。良い奴だ、ありがとう。ここ数年一番笑った朝だったような気がする。

 

家に帰り朝食、掃除を済ませる。適当なものをリュックに詰め込み、ふらっと宛先もなくバイクに跨りエンジンをかける。

 

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最近ツーリングネットを買った。何の罪を犯したんだというくらいギッチギチに括りつけられたリュックに申し訳なさを感じながら、とりあえず海に行くことにした。

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「あっついなぁ、、、」

セミさえ鳴いていないものの、鳴けばもう夏なんじゃないかと思わせるようなギラギラした太陽の下でバイクを走らせる。自己中心的な太陽の日差しと車のエンジン音と陽炎。こういうときにチラッとCO₂と地球温暖化が垣間見える。

 

街の喧騒を知らぬ静かな田園風景にバイクを止め、休憩する。

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「やっぱこういうとこで畑耕して、昼から酒かっくらいたいなぁ」

闘争心や競争心は皆無。肉より草食。集団よりぼっち。時折聞こえる鳥の鳴き声に耳を傾ける。

 

元バイト先の仲良かった奴が先月就職したらしい。らしいというのもTwitterで知ったんだけども。いつの日かサシで飲んだ時に「明日が来るのが怖い」と伏し目がちに呟きながら、グラスを持つ同い年のフリーターを見て何も言えなかった。というより何も言う気がなかった。自分が体験したことない気持ちや境遇に中途半端な優しさや言葉をかけるほど残酷なものはないから、ただただビールを飲んでいた。無関心が一周回ってある意味相手にとっては楽で優しいんじゃないかと思う。あいつほど綺麗で優しい目をした奴を今まで見たことがなくて、コイツの水晶体で平泳ぎしたら気持ちいいんだろうなとしきりに思っていた。まぁ幸せになってくれ。

 

 

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胸の高鳴りに比例するスピードに身体を委ねながら、景色が広がっていく。気付いたら着いていた。行き先も決めずにただ先端に向かってたからどこに着いたんだよって話だけど。

 

 

13:00 奥松島 大浜海岸

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「いや、夏ここにあったww

綺麗すぎる。お盆に田舎に住む祖父母の家に遊びにいったものの、特にすることもなくぶらついたらひっそりいい景色があったみたいな。

 

 

この前硬貨の落ちた音を聞いて100円を拾い、気付かずスタコラと歩くおばあちゃんを追いかけたかいがあってか、生まれて初めてここで自動販売機のルーレットが当たった。

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最近自動販売機で驚いたことがあって、位置情報とBluetoothONにして特定の自販機に近付くとスマホと繋がりスマホ決済が出来ることを知った。マジで近未来。

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適当な堤防に座り、ちらほらいる同業者を横目にのんびりと釣りの準備をする。

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ウキ釣り、投げ釣りと2時間粘る。没頭。

自分の在るべき場所を考えたりした。俺はFF9のジタンのように帰るべきところといるべき場所をここ数年ふらふらと探し求めている。

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結局手前に生えていたのであろうわかめ?が大量に取れた。

別に釣れなくても楽しいのが釣りだ。竿を見てる時間と空や海を見てる時間、どっちが多いのか自分に問いたとしたら間違いなく後者だと思う。

 

15:30 稲ヶ﨑公園

バイクに跨り、近くの稲ヶ﨑公園に向かう。入り組んでいて車なら入れないなぁと感じるような道を進みバイクを止める。バイクはチャリをちょいと止めるように、道の端に止めることが出来るため非常に楽だ。

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木漏れ日を浴びながら進んでいく。ふとした涼しさが身体を包む。ひょっとしたらこれを抜けた先には、別世界が広がっていたりタイムスリップするんじゃないかと思わせるような雰囲気を感じていた。

 

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去年の夏、学生最後の夏に地元の市民プールで短期バイトをした。同じバイトの子たちは地元のプールのため知っている中学校、高校卒業者しかおらず自然と仲良くなるようなワイワイとした雰囲気だった。成人式にも出ず、県外の大学に通っていた薄情のものの自分は少しだけだけど、学生最後の夏に地元に戻れた気がして嬉しかった。今も結局地元にはいないし。体にひたつく服と母親の自転車をこぎながらガァー――ッと坂を下ったときに見た、無限に広がる入道雲はあと2~3年は忘れないと思う。夕立ちとともに香るあのむわっとしたアスファルトの匂いも。

 

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着いた先には夏が広がっていた。友達とキャンプをした自然溢れる夏、お盆に帰省した古臭い夏、元カノと見た爽やかな夏、バンド合宿で抜け出して見た夏空、泊まり込みで模型を作製した熱帯夜。色々な夏を思い出して黄昏る。

 

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人を信じていないようで、心のどこかでは信じているので人のために何かをしたい。このブログでも新たに始めたyoutubeでもインスタでも音楽を始めた理由も誰かの何かになってほしいという思いからきている。通学通勤のわずか3~4分で1日の気分を変えてしまうような可能性をエンタメは秘めているので、他人ならまだしも自分の手の届く範囲の友達ぐらいは少しばかり救いたいと思う。いつかは必然的に会えなくなるので、だからこそ続けるモチベーションになっているところがある。まぁぶっちゃけyoutubeの編集もブログも後半だれることが多いんだけど。

 

そのあとはバイクに戻り、家に帰った。

 

基本家には、飯を食べるときか寝るときしかいないので夕飯を済ませたあとは散歩。

 

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このアングルの写真のようなポージングも何回撮ったんだろう。

 

 

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スウェットに七部袖で徘徊し「エモい」と表現されそうな夜を何度も過ごしている。

SNSにわざわざ無言で投稿するようなキャラじゃないので、缶コーヒーを飲み終えて家に帰って寝た。

 

BGMHakubimirror

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「明日が来るのが怖くて何も手につかず横になったら 朝になってた もう何度目か 何度目なんだよ」

 

おしまい。

 

 

最後に、映像で楽しみたい方はこちらへどうぞ。

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2021/05-29 蔵王ツーリング

7:30 起床

カーテンを思いっきり開ける。

「今日めちゃくちゃ天気いいな」

 

一通り洗濯掃除洗い物をしていると着信が鳴る。

「ごめん!!欠員出て代わりに今日出勤になっちゃった...あぁ、無常。空が青い。1日が空いてしまった。

 

しかし、ここで即座に切り替えられるのが俺の良いところ。1分後にはるるぶを読み漁っていた。

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「定まんねぇけど、とりあ出るかぁ」

るるぶ、釣り竿、ちょっとのキャンプ用品、宿泊セットを無造作にリュックに詰め込み即座に家を出る。

 

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東北の天気は移り変わりやすく、先ほどの青空とは打って変わって雲で覆われていた。

いざランシュを持って外に出ると雨が降り始めたり、昼間暑いのに夜の冷え込みがすさまじいなど東北の天気は日常生活においてマジでよめない。

 

 

(レイ...!今から行く.......!)

最近バイク(名称:レイ)を買った。

免許を取ったのは大学3年になる前の春休みのことであり、動機としては長期休みの暇つぶしによるものが大きく、乗っている人も周りに一人もいなかった。ノリで即座に申し込み一人で栃木にある合宿場に向かった。

 

今でも覚えているがここでのエピソードが濃く、色々とヤバかった。

 

①驚異のヤンキー率

教習生の7割方はヤンキー。そして指導する教員もまたヤンキーだった。

宿舎の注意書きには「奇声を発しないでください」が最初に書いてあるような治安と外に散乱しているタバコの吸い殻。トイレの壁には「愚連隊卍」の落書き。食堂ではヤンキーとおばちゃんが毎日バトり、ロビーのソファーは常にヤンキーがたむろしていて大声で騒いでいる。

教習時には全員に予め数字の付いたビブスが渡されるのだが、教員からは「○○番何してんだ!!」「○○番遅えんだよ!!」「次!!○○番!!!」と番号呼びで怒鳴られる。基本怒号が教習中は響く。

 

②宿舎制度

消灯時間である21:30になると

「点呼を始めます。廊下に集合してください。」

放送がかかりあちらこちらから「ガチャ...」とドアが開き一列に並ぶ。そして点呼。

「よし、全員いるな!おとなしく寝ること!」そして全員またそそくさと部屋に戻る。マジで監獄。

風呂も大浴場なのだが、教習時間が終わると混雑しシャワーを待つのに行列が出来る。当たり前だけどみんな丸裸。マジで監獄。

ある日教官に言われる。「お前らの食べてる飯の一食分の値段知ってっか?150円だぞww」マジで監獄。

 

そんなこんなでひたすら日々に耐え、2週間弱で無事卒業した。卒業時の「お前ら、よく頑張ったな!!」とイカつい教官に言われた時はみんな清々しい顔をしていたように思えた。

普段厳しい人が見せる終わり際の優しさはずるい。

 

バイクにまたがり、エンジンをかける。半クラから始まり1...2......3速と速度を上げていく。

今回のルートはこれ。

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位置的に言うと山形との境である蔵王までツーリングした。

 

 

半クラ...1速、2速、3速、4...。アクセルを捻りスピードを上げる。速度はメーターを見るよりも受ける逆風によって判断することの方が多いように感じる。80kmを出したときの風といったらミラーをチラッと見る瞬間の首の曲げで、油断すると軽く全身がもってかれそうになるくらい。

軽快に青空と広がる雲、田んぼ道を走り気付くと山を走っていた。展望台にバイクを止める。

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ガチの山。森の青々とした風景がきれいで、空気も美味い。コロナでマスク越しの空気を吸うのが当たり前になっているが純粋な空気はきれいだ。

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少なからずバイクに求めていたのはこういうものだったように思える。誰もいない自然溢れた道を風を感じながら自由に走る。アクセルを捻るとスピードを上げ景色に溶け込んでいくような。

 

徐々に目的地までの距離が0に近付く中、山頂に向かう道を見て仰天。急カーブの連続。

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バイクはMTなので、そのギアに合うエンジンの回転数じゃないと普通にエンストする。登りの斜面は厳しく、アクセルとギアの調整とカーブに体を預けながら登った。

 

気付くと先ほどの青空は消え、辺りは灰色一色。どうやら雲らしい(後に他の人が話していた)

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真っ白に覆われた景色のなかを飛ばし、山頂に着く。

 

 

12:30 御釜

「無理...寒すぎる..........

ここは標高1600mくらいらしい。マジで寒い。実は向かう途中道路脇には雪が積もっていた。

バイクは風圧で体感温度が著しく下がるので、少し厚着をしていたのだがそれでも寒すぎる。車で来ている人のなかには半袖の人もいた。

 

腕を組み、猫背になりながら体を抱くようにして強風のなかを歩く。

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「過酷過ぎて草www

場所に似つかわしくない服装と強風。強風で霧なのか雲なのか分からないものが頭上と目の前を通り過ぎていく。ひたすらに耐え歩く。指先の感覚は0に近付こうとしていた。

 

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「見えねぇwww

もう見えないレベルとかじゃなくてただただ寒い。帰りたい。寒さが服を貫通する。前髪は風でパッサーン。バイクは当たり前だけど手で操作するので指先の感覚がなくなった今、帰りが普通に心配だった。

 

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一瞬雲が晴れた瞬間を狙い、写真を撮る。

肝心の御釜は「ふーーーん」と流し、それよりも下界の景色がきれいだった。FF3opみたいなファンタジーがそこにはあった。

 

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御釜は刈田岳、熊野岳、五色岳の3峰に囲まれて出来た火口湖らしい。火口湖とは火山の噴火口に水が溜まってできた湖。水の供給源は降水や地表水、地下水などの流入らしく自身の見解だと山の火山活動かなんかでくぼみができ、降水や火山活動から地下水が溜まり出来たのだと思える。調べると意味にそのものの説明にまた専門用語が出てきてまたそれを調べると専門用語が出てきて...の繰り返しで面倒なので、単に「わぁ、すごいーー!映え!!」みたいな偏差値が丁度いいのかも知れない。

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休憩所に入り、レストランへ。雰囲気はスノボとかスキーで利用するレストランみたいな感じだった。

中途半端なカーペットと無愛想に並べられたテーブルとイス。外が見える大きな窓と15℃に設定されたストーブ。

 

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かき揚げそばを頼む。冷えた体にとにかく染みる。

汁や麺を体に取り入れる度に、体の中心から四肢に感覚が戻っていくような。

(そういえば、今年一人でスノボ行ったなぁ)

窓の外の何も見えない景色を眺めながら思う。 

2021 2/16-17 東京観光&ソロスノボ旅 - 気ままな旅行記

 

 

レストランを出て、缶コーヒーを買いさらにあったまる。ストーブの前にしゃがみ込む。

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「ああ、ここに居たいなあ、振り返って戻りたいなあ。」

俺の中の炭治郎が囁く。鬼滅ブームと言われたのも半年前近くのことであり、時代の流れを一人感じていた。瞬足なんてもう何十年も前のことだ。

 

覚悟を決め、バイクに跨る。スピードを上げて下る。

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「あ```````````!!!!!発狂。ヘルメット越しに叫ぶ。

寒すぎる。雪の残る冷たい風が70kmを有した肌を突き刺していく。

 

 

恐らく標高の寒さだったのだろう。ある程度下界に降りると気温が戻り、ひだまりが暖かかった。そこから見える景色は澄み渡り、5分間にわたる気温のアップダウンと強風を制したものだけが見えるものだった。

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―――バンク。バイクで曲がるときに体を傾けること。

下りの急カーブはスピードに任せて、ジェットコースターが地面スレスレを走るように体を傾けて降りる。急スピードからの急カーブは一瞬にして景色が伸びてくる。ブレーキと体の傾きを間違えるとそのまま崖や対向車線に突っ込んでしまう危うさがそこにはあった。だけど攻めたくなる。スリルと隣り合わせなのがバイクがよく危険だと言われる要因だと思う。ぶっちゃけスレスレのブレーキで災難を逃れた場面もあった。

 

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特攻の拓のようにいつかスピードの向こう側を目指したいと思う。

 

 

14:20 ハートランド牧場

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「平和か!!!」

天国と地獄を数時間で往復した気分だった。ぽかぽかと少し汗ばむような気温とサァーっと風が草木を抜け髪の毛を揺らす。家族連れがほとんどであり、子供たちが元気よく駆け回っていた。

 

 

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俺も草を食ってるだけで「可愛いーー!」と女の子達に写真を撮られたい人生だった。

けど同時に「草食って終わる人生もな...」と人間派の意見も出てくる。多分人間には分からない山羊の世界もあるのだろう。まぁ幸せになってくれ。

 

最後にトイレを借りに売店へ。こういうとこでよく売られている現地で作ったソーセージやら牛乳やらはほんと残酷だと毎回思う。動物たちの目の前で食べてドヤ顔してやろうかと思ったが、普通に可哀そうなのでバイクに跨り牧場を後にした。

 

 

 

日が暮れようとしているなか、最後に海に向かう。今日はあまりに寒かったので結局宿泊はせず、海でとりあえず火を起こそうと考えていた。釣具屋で餌を買い、スーパーで前祭の肉を買った。

 

 

16:40 海辺

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夕暮れが雲で覆われ雰囲気が出ていた。

薪や草を集め、適当なとこに座りリュックの中からB6かまど君とスーパーで買ったものを並べる。

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「宝物かなぁ!?」

 

 

適当に火をつける。火は次第に激しく燃え上がり輪廻転生を彷彿とさせた。没頭。

(俺は一人何をしているんだろう...)浮かぶ雲を眺めながら思う。

 

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神奈川から仙台に越してきて何一つ変わっていない。というより他人に後ろ指をさされるような生き方でなくなってしまうと、それこそ人生おしまいな気がする。型にはめられ、ただなんとなく生きるよりは自分のしたいように生きていたい。そこでハブを食らおうが構わない。

 

そもそも誰もが利己的で自分のことしか考えていないのに、他人を思いやるっていうのがめんどくさい。キャリアや年齢に縋って人に寄り添えない人間達に中指を立てながら、どこまでも続いてそうな青空の下で焚火のパチパチという音が静かに聞こえていた。

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調子に乗って火を強くし過ぎたせいか、中まで火が通る前に黒焦げになっていて笑った。

 

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「普通にうめぇ!」

逆に肉がどうしたら不味くなるだろうか。不格好に串に刺した肉にかじりつく。ここまで偏差値28。枯れ木に火をつけ肉を焼き、かじりつく。古代文明からの言い伝え。

 

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飯を食べたあとは釣り。ぶっちゃけ食べたことに満足してめんどくさくなっていたが、軽く20~30分くらいした。

 

結局釣れなかった。

 

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戻る途中鳥居にとんでもない落書きがされてあるのを見つけ、声を出して笑ってしまった。前はなかったのに。

 

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ひょっとしたらこの世界には自分しかいないんじゃないかと思うような日の傾き具合に背を向け、バイクを走らせ家に向かった。

 

BGMは東京初期衝動の再生ボタン。

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 「やりたいことをやっているだけさ 口だけのやつはおいていくぜ」

おしまい。

2021/05/08-09 南三陸,石巻,気仙沼野郎二人旅

6:15 起床

(なんで休日なのにこんな時間に起きなくちゃいけないんだよ...

身体に残るアルコールを少し感じながら布団を出て、シャワーを浴びる。着替えを済ませ6:40頃家を出る。

 

外は早朝だというのにすでに暑く、今日は気温が高くなるだろうと予想がついた。缶コーヒーを買い駅前に向かう。

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いた。遠目に見覚えのあるシルエット。

 

 

――――「仙台めっちゃいいとこだよ」

4月に越してきて少しばかり慣れたとき、ある友達に言う。

 

「ま?んじゃ行くわww」わずか5秒。今回の旅が決まる。

まぁこの友達っていうのが前回出てきた奴なんだけれども。

2020 11/28-29 群馬野郎二人旅 - 気ままな旅行記

 

夜行バスで朝に着いて、そのまますぐに行こうとしているコイツのタフさは少しヤバい。

レンタカーの予約は7時から。まさかレンタカー店の前で開店を待つことになるとは。

 

レンタカーを借り、ひたすら北上する。

今回のルートはこれ。

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仙台から上に行き、松島を通り石巻三陸を過ぎて、まず最初は一番上の気仙沼に行く。

最初は車通りが多かったものの松島を過ぎたあたりからは一面田んぼだらけだった。

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9:30 岩井﨑

着いた。スカイブルーの空に松の木がよく溶け込んでいた。

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気仙沼にいる。それはもう10年は経ってしまったが被災地である。

来る途中やこの場所でも所々うかがえる傷跡が残っていた。

 

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龍の松と呼ばれるこの木は震災で発生した津波に対して、唯一残った木であるとされている。17m津波が来たと記載されており想像も付かなかった。

 

なんともまぁ普通に綺麗な場所っていうのが皮肉だった。

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11:00 かもめ食堂

そのまま10分ほど北上し、かもめ食堂に着く。

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スタンダードなラーメンを食べる。

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大体スタンダードなラーメンってのは夕焼けを5~6回潰したような懐かしさのなかに、針に糸を通すようなまっすぐさを兼ね備えている。アップもなければダウンもない。ほんとにスタンダード。だがしかし、ここで食べたラーメンはダウンが消え常にアップをし続けるような味わいだった。堂々の1位。

 

 

そしてそのまま隣にあったカフェでブレイク。

アイスコーヒーを頼む俺とカプチーノ?を頼むツレ。カプチーノにはラテアートがされており、なんかむかついた。そんなふうにおしゃれなものを飲みたいもんだ。

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実は神奈川から宮城に渡る前の学生最後の3月、気になっていた子とは自然消滅。その子はカフェ店員だった。

「俺4月から仙台行くことになったわ...

半ば自分自身の主人公感に陶酔しながらも、結局は明かすことが出来ずにこっちに来てしまった。今でも予測変換には一文字入れただけでその人の名前が一番前に出てくる。まぁ幸せになってくれ。

 

 

13:00 田束山

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「看板きったなwww

ここは標高512.4mであり、山頂までは車で来ることが出来る。

 

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広々とした景色がきれいだった。

5月の下旬?ごろには山の斜面がつつじでいっぱいになるらしい。

 

歳を取るごとに自分自身の尖りが消え丸みを帯びるようになり、気付いたら「写真撮って!!」と変なポーズを取っていた。

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「これ後ろでハート作れんのやばない!?」

意気揚々とツレに絡んでいたのだが、誰にも出来るらしい。目の前でやって見せられて、自分の愚かさを少し知った。

 

 

13:45 荒嶋神社

そのまますぐ近くの荒嶋神社へ。ここは島に神社があり渡っていくようなかたちになる。

 

なによりも海がきれいで沖縄の海のようだった。

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繰り返すようになるがやはりここも被災地であり、基礎を残し損壊したらしい。

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島に渡り神社までの道は思ったより険しく、きれいな靴で来たことに若干後悔したが、5分ほどで着いた。

一通り参拝を終えて、海を眺め車に戻る。

子供たちがはしゃいでいて良かった。

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14:20 震災復興記念公園

ここは東日本大震災によって犠牲になった人の名簿を納める「名簿安置の碑」や、街の復興を祈念して設えられた「復興記念のテラス」が存在している。また、防災庁舎も当時のまま残っており全体的に痛ましさがあった。

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こんなところで震災がどうとか言うのも違うので、あまり語る気はないが一通り見た後の足取りは重く、(歩くってどんなんだっけ...)と思う。名簿や石碑、小学1年生が願う未来への希望の言葉は写真を撮る気にはなれなかった。

 

そのあとはすぐ隣にある商店街に行き、今日のつまみになる海鮮物を買う。運転はツレに任せ、串ものとビールで一人優勝した。てんきゅーまいふれ。

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15:30 珈琲神社

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宿に行く前にふらっと寄る。店自身が不味いコーヒー屋と豪語していることからも変わった店という印象を受けるが、実際変わっていた。

 

まず最初に、ケージにいる犬に吠えられマスターも独特な人であり「コーヒー不味いですよー」と言われる。

他にも「どっちのコースターがいい?」と言われ指差した方とは逆の物を渡されたり、提供の際違うメニューの内容を言われたり(ガチの間違えだったのか未だに分からん)した。

しかし、店内は雰囲気があり流れている音楽とマッチしていた。

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17:00 宿

宿はランキングの上位や雑誌の見出しになっているようなところであり楽しみだった。

チェックインを済ませ部屋に入る。

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「おおん!!」

部屋は広くオーシャンビュー。かもめがバルコニーの淵にとまっていた。荷物を置き温泉へ。

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温泉もやはりオーシャンビュー。誰もいなかったのでのんびり浸かることが出来た。浴衣ってのが窮屈で苦手なのだが、着替えて夕食に向かった。

 

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「おおん!!」

海鮮や天ぷら、釜飯、そして極めつけはアワビと鴨鍋だった。

 

ビールで乾杯。黙々と食べる。

アワビは横隔膜を10枚重ねたぐらいの弾力であり食べ応えがあった。そして鴨肉はシャっとした感触で消えたかと思いきや、まだ舌の上で生きている食感。

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「ありがとう世界」

 

 

夕食を終え宿にある古い機種しかないゲームコーナーへ。社会人という地位を生かし札をありったけ崩す。豪遊。

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特にシューティングゲームでは1時間弱やっており二人して軽く汗をかいた。行き交う人にガン見されたけどまぁそれがちょうどいい。俺らはいつだってくだらないことに本気だ。

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部屋に戻り、また温泉。今度は露天風呂。

真っ黒な海に白いかもめが点々といるのを眺めながらサウナも決めてしまった。

 

飯風呂ときてぶっちゃけ寝る流れだったのだが、酒盛り。買ってきたつまみと酒で優勝。

いつもコイツはそうなのだが、話をしている途中で寝たのでそのままその日を終えた。

 

 

2日目

6:00 起床

「朝風呂行くべ!!」

休日だというのに2日連続して6時台起き。遊びに対しても意識が高い。

 

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宿の向き的に、朝日がまっすぐ見えた。

眠さはあるのだがシャワーからの開放的な露天風呂は気持ちよく、朝日と風に包まれながら入浴。

 

そのあとは朝飯のバイキング。

社会人になってから朝飯を食べる習慣がついたのでしっかりと食べた。そもそも社会人になってから意識が高くなった気がする。週2~3ペースでランニング筋トレ体幹、栄養バランスを考えた食事、休日でも7時台には起きてるし大抵外出している。まぁ今だけなのかもしれないけど。

 

8時過ぎには宿を出発し石巻港へ。車を停め、フェリーに乗り田代島に向かう。

このフェリーがなかなかの鬼門であり、揺れがすさまじくきつかった。横揺れならまだ平気なのだが、波に打ち上げられ縦にフワッと揺れる感覚が苦手。例えるならタワテラの落ちるとこだけ1分間に3~4回くるようなそんな感じ。

 

「俺海好きだし海賊王になるから見といてくれ...」とツレに昔言った過去を呪い、ひたすら目を閉じて耐えた。

 

 

9:40 田代島

着いた瞬間、他の客を掻き分けるように外に出て空気を吸う。やっと着いた。乗車時間は20~30分くらいだったけど。

島のメインの方とは逆の方の港に降りたため、辺りは森。乗客も降りたのは1~2割ほどだった。

 

田代島は島民よりも猫が多いと言われており、島自体は2~3時間歩けば1周できるような大きさである。

「まぁ、歩いてれば猫いるっしょ!!!」

 

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「いや、いなくて草wwww」

もう1~2時間歩いたというのに1匹も遭遇していない。これまで遭遇したのはクマンバチが5~6匹とカナヘビ2匹、クモが7~8匹ぐらい。ただの森を歩いてるだけだった。

 

しかも周りには自分たちしかおらず、明らかに正規ルートを外れているのは明白だった。

2時間ですれ違ったのは結局1組だけであり、島ともなんとも言えない普通の道をただただ歩き回った。

 

 

ようやく森を抜け、人工物らしきものが見えたときは二人ともテンションが上がっていた。

すると、、、、

 

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「いや多すぎて草wwww

森を抜けた瞬間、猫がわんさか出てきて自分たちの横を素通りしていく。ここで初めて猫が群れで移動することを知る。

 

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「可愛すぎだろ」

令和最大級のバグ。時間を忘れて戯れた。気付くと50分ほど経っていた。

 

遭遇したのは20~30匹ほどで、群れで寝っ転がりまたどっかに行き...違う群れがまた来て寝っ転がり...の繰り返しだった。詳しく観察するとどんなに群れの中の1匹を引き留めようと撫でていても、群れが離れようとすると我に返りスタコラと行ってしまった。

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猫たちに別れを告げ、適当に歩くもまた前方から猫の群れがやってくる。その度に別れを告げ...と島を散策していく。

途中あった食堂の入口付近では、今まで以上に猫が大量にいて軽く引いた。

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そして時間は過ぎ、もう一つの港に着いた。

フェリーに乗り込み本土に上陸。お互いに疲労が溜まっていたので車のなかで1時間は寝た。そして車を走らせ、仙台駅に向かう。

 

 

17:30 仙台駅

「ほーら!ここが俺の街だ!!すげぇだろ!!!」

来て1ヶ月しか経っていないのに得意げに言う。

 

適当な牛タン屋に入り、酒と牛タンを頼む。

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優勝。今回もいい旅だった。

神奈川から仙台にわざわざ来てくれたのもあって、奢ろうとも考えたがなんとなくやめておいた。変に上下だったり貸し借りを作るのはそぐわない気がしたから。

 

そのあとは家で適当に休んで、ツレは夜行バスで帰っていった。翌日仕事あるのにね、5時過ぎに着いて一旦家に戻り8時前には出るらしい。

 

俺も俺で翌日仕事があるので、気合を入れるために見送ったあとにそのままランニング。夜の街を軽快に走った。

BGMPK shampoo3D/Biela。「何があったって構わない 君と生きていくよ」

 

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おしまい。

【番外編】2021/4/29〜5/05 GW

(帰る予定なかったけど帰るか……)

画面に映る範囲では、真面目な顔をしてスーツをビシっと着ている。……が、しかし実際見えていない所では椅子にあぐらをかきスウェットでいた。

 

画面越しに総務の人が言う。GW1週間あるらしい。さすがに一人で一週間を過ごすのは寂しいため、適当に友達と親に連絡して夜行バスを取った。

 

 

4/28  

仕事を終え、自宅に着いて一通り掃除と洗濯、夕食を済ませる。しばらく家を空けるため綺麗にしておいた。

 

適当な女の子と電話をしていると気付いたら時間になっていた。バス停に一人とぼとぼと向かう。バス停にはすでに同業者と思われる人がちらほらおり、ハンター試験を彷彿とさせた。

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車内に乗り、しばらくすると消灯。

ガッツリ寝た。

 

 

4/29 6:00 横浜駅

(いや、懐かしwww)

ストーリーでも撮ってやろうかとスマホを取り出すもやめておいた。よくよく考えればたかが地元なのに撮ろうとすること自体、もう心は違う場所にあるんだろうな。

 

BGMcryamyの世界。

www.youtube.com

学生の頃横浜でバイトをしていたので、その時と同じように歩き、同じ曲を同じ場所で聴いて見慣れた電車に乗り込む。

聴く音楽は当たり前だけど、どこで聴こうが同じでいつも通りの気分になれる。いつも通りってなんだよって感じだけど。

 

最寄り駅から缶コーヒーをぶら下げ、実家に着く。荷物もほとんど空っぽになった自室で適当に寝っ転がった。

 

その日はグダグダすると決めていたので、一歩も家から出ずに家族と話したりギターを弾いたりしていた。

 

久々の実家はとにかく飯が美味い。一人暮らしを始めてから食事に対する関心が3兆倍ぐらいになった気がする。前までは旅行に行ってもコンビニ飯で済ませ、安くてカロリーの高い食べ物を選び、焼けばなんでも食べれると思っていた。

確かに3兆倍になった今でも焼けば大抵のものは食えると思っているが、飯というものは人の根源であり素晴らしいものだ。

「いただきます」「ごちそうさまでした」素晴らしい。齢24にして幼き頃に学んだこの言葉の伏線を回収できた。つかそもそも一人暮らしは絶対にすべき。遅いくらいだったのかもしれない。

 

夕飯は焼肉だった。酒をかっくらって寝た。

 

 

4/30

7:00 起床

自然と目が覚める。毎日がログインボーナス。

身体というのは不思議なもので、自然と適応していく。最初はきつかったものも次第に慣れを生じさせ、最終的にはそれを普通にしてしまうような力を持っている。

昔浪人をしていた頃には毎日10時間勉強していたものだったが、今考えるとヤバい時期だったと思う。しかし、当時はそれが普通の生活だったしそれに慣れていた。一回昼過ぎまで寝てしまうと仕事の日のコンディションが崩れてしまうような気がしてこのログインボーナスは止めれない。

 

結局起きてもすることがないので、ランニングをした。近くの川がキラキラとしていた。

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午後からは散髪をしに行った。

美容師との会話がめんどくさいと思うタチなので、地元でよく行く場所は予め喋りたいか雑誌を読むか選べるので助かる。こっちとしては会話より切ることに集中してほしいし、そもそも会話もゴロリ話法で盛り上がりもなく、お互いに損しかないと思う。

 

そのあとは風呂に行って、のんびりしたあとコメダ珈琲に行った。

この流れは昔からあってわりと気に入っている。湯上りにアイスコーヒーを飲んでぼけーっとする時間が。

 

家で夕飯を食べて、酒をかっくらって寝た。

 

 

5/1

8:00 起床

最近姉貴が一人暮らしを始めたことにあたり引越しの手伝いをすることになった。せっかくの長期休暇でゆっくりしたいのに駆り出され、若干実家に帰ったことを後悔した。家族サービスは辛いがまぁ色々とそんなもんなのかもしれない。

 

引越しの手伝いを終え、夕方から地元の友達と飲む約束をしていたので家を出た。家を出たと言っても約束の4~5時間前とか。基本誰かと会うときは一人でぶらぶらしてから会うことが多い。2つの約束やしたいことに対してようやく体が動く。

 

適当に公園でのんびりしていたら夕立に遭い、高架線の下で雨宿りをした。

 

(雨宿りとか初だ、、、つかマジで俺は何をしてるんだろう)

適当に音楽を聴きながら待っていると30分後には晴れだしたので電車に乗った。

 

駅に着いても約束まであと3時間ほど。漫喫に行って時間を潰した。

「着いた!!」のLINEとともに漫喫を出て約束の場所に向かう。

 

今日会う友達とは元旦ぶりのため、前回から5か月ほど経っている。コイツとは夏休みや春休み、忘年会、新年会など大きな休日のときには必ずと言っていいほど会っている。

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適当な居酒屋に入り、適当な会話をする。イチイチここで書くほど中身のある会話をしていないので割愛。とりあえず元気そうで良かった。適当に生きてくれ。

 

 

5/2

8:00 起床

今日も友達に会う予定。昼過ぎまでグダグダと過ごし家を出る。

新宿の懐かしさに浸りながら電車を乗り継ぎ、友達の家に着く。

4人で遊ぶつもりだったがまだ2人は来ておらず、自分が一番最初だった。

 

2人が来るまで話していると、その友達が別れたらしく別れ話に。血を血で洗うような修羅場をくぐってきた我が身からすると結局相手にあまり期待しないことがベストだと思う。

恋愛に限らず。知らんけど。そもそも誰しもが自分優先であり、筋の通っていないことがほとんどなのであんまもうごちゃごちゃ考えるだけ無駄なんだよな。

 

そうこうしているうちに全員揃い、スーパーに買い出し。一通りの食品を買いみんなで食べる。その後はボードゲームをしてグダグダ喋って終電間際で解散。

期待しないとさっき書いたけど、コイツらにはより期待していない。ウダウダ考えるのはめんどくさいから一方的にあげようと思っている。

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そのあとはそのまま横浜にいる友達の家に向かい、泊まった。

 

 

5/3

9:00 起床

今日は友達と潮干狩りと釣りに行く予定。天気はめちゃくちゃ良かった。

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潮干狩りは初めてだったけど、一応は捕れた。

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掘れば3~4mmの小さなアサリはしょっちゅう出てくるのだが、大きいサイズはなかなか捕れなかった。

腰が痛いのもあって1時間ほどであがり、次に釣りを始めることにした。

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結果から言うとなにも釣れなかった。けれどそれでも楽しいのが釣りだ。

最近は釣りをしに海に行くのではなく、海に行くために釣りをしているような気がする。

だからウキを見ず、ぼけーっと海を見ているもんだから時折沈んでいるウキに気付かず逃げられてしまうことが多い。けれどそれでも楽しいのが釣りだ。

 

結局15個くらいの貝殻を袋にぶらさげ帰路に着いた。アンバランスにピザを頼み、あさりの味噌汁と仙台土産の牛タンで優勝した。そしてそのまま泊まった。

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5/4

9:00 起床

今日の夜帰る予定。起きてから友達とバチェラージャパンを見て盛り上がる。

俺らが世界で一番楽しんでるんじゃないかっていうくらいあーだこーだ言い合い軽く3時間が過ぎていた。

別れを告げ、家に戻り今度は違う友達と散歩をする。

 

適当に地元を1時間ぶらぶらとして、さっと別れた。実家で夕飯を食べ横浜駅に向かった。まだ夜行バスが来るまで時間があったので適当に散策する。

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バスが到着し、そっと目を閉じた。

 

 

5/5

5:40 到着

帰ってきた。裸眼で見えない街を歩きながら家に着いて速攻寝た。

 

買い物を済ませ、ランニングをして翌日の仕事に備えた。

 

おしまい。

2021 04/24 松島巡り

7:20 起床

あぁ、悲しきかな。目覚ましをかけずとも自然とこの時間帯に起きるようになってしまった。

これが社会に染まるということ。

 

カーテンを開け、コーヒーを淹れる。

天気はすこぶる良かった。

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さりげ建物の最上階に住んでいるため日当たりと景色は良く、それらを感じながら飲むコーヒーは好きだったりする。

 

 

今日は松島に行く予定。こっちに越してきてまだ1ヶ月も経っておらず、どこに行っても新鮮で楽しい。先週は温泉に行ったり、先々週はアウトレットや青葉城に行ったりもした。基本週末はどこかしらに出かけている。

 

適当に家事やらなんやらで時間は進み、グダグダと準備をして家を出る。

気分はルンルンしていたのでプレイリスト「ルンルン」を流していた。

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10:00 仙台駅

会社関係の書類を郵送するため、まず最初に駅構内にある郵便局に向かう必要があった。

営業時間は10時から。開店と同時に郵送を頼むなんて経験は当たり前になく、郵便局に向かう途中めちゃくちゃ送りたい人になっている自分に少し笑ってしまう。しかし、10:01に着いたときにはもう5~6人が店内におり格の違いを見せつけられる。

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郵送を無事に終え、改札を抜け電車に乗り込んだ。

座席の配置に「!?」と驚きを隠せなかった。

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「いや、仲良しwww

見知らぬ人と二人席に座るってどんな気分なんだろうな。綺麗な女性が隣に座る期待をするが、半袖のおっさんがドカッと座ってきた。人生はそんなもんだ。

 

ほとんどはじめましての仙石線に揺られながら、窓の外に目をやり、改めて見知らぬ土地にいることを実感する。

 

 

元々この業種は転勤が多く東北に来たもののあと4~5年でまた違う地方に行く。そして現場と呼ばれるところに住み込みに近いかたちで働くため、メインの家とは異なる家があるなど自分の住居も何度も変わる。その度に荷物を段ボールにまとめて郵送。足りないものは現地調達。荷物が増えすぎてしまったら現地で捨てるらしい。野良をやってくように。

 

そして今月初めて東北に来たのに、仙台をホームに研修の段階で今週は福島の現場に行き、来週はなんと青森の現場に行く。1ヶ月で東北の3/7は制覇することになる。ペースえぐくて草。まぁ性格的には合ってるんだけども。

 

 

11:00 松島海岸駅

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今回はるるぶのルートを参照しようとしたのだが、寺オタではないので適当に散策することにした。

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松島は日本三景のうちの一つとして数えられており他には宮島と天橋立がある。

先に書いておくと、松島というのは松島湾と呼ばれる海の領域に存在する260余りの島を総称しており「島一つドーン!松島!!!」のようなものではない。現地に行って初めて知ったんだけども。

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「松島や ああ松島や 松島や」

どこかで聞いたことのある松尾芭蕉の句も実は松尾芭蕉が詠んだわけでもないとかなんとか。そもそも言葉に表せないほどのことをそのように示していいなら「ビールうめぇ めちゃくちゃうめぇ ビールうめぇ」と即興で考えた俺の俳句も名作になっていいと思う。

 

 

11:15 松島離宮

13時からの遊覧船に合わせ、まずは駅近くに位置している松島離宮へ。

入場料を払いひとまず中に入る。しかし瞬間的にあることが脳裏によぎる。

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「ここ何の施設なんだ・・・?」

その通りである。ここが何なのか全く調べておらず、ノリで来たためマジでここが何の施設だか分からなかった。そして周りに人が全くいないのもリアルで笑ってしまった。

 

 

とりあえず状況を把握するため高いところに上る。

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「いやいやいや、どういうことww

幼稚園のグラウンド5個分くらいの敷地。困惑。なんなんだここは。

入ってから調べるという謎の状況に陥る。

調べてみると今いる場所は庭園らしい。

 

 

一応ライトアップもされているらしく撮り方によってはこんな感じに撮れるらしい。

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るるぶではこのように掲載されていた。

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SNS映え警察を担っている我が身からすれば黒に近いグレーだった。

一応買った券が同じ敷地内にある他の施設でも使えるということだったので、展示品も見て回った。そして最後に同じ施設内にあった店で昼飯を食べることにした。

 

 

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「ビールうめぇ!!ワンピースの正体これやろ!!」

喉に染み渡る。この世の輪廻転生を感じているなか、ご膳が運ばれてくる。

 

 

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「えっ、いいんですか・・・?」

圧倒的贅沢。至福過ぎる。

 

マグロ丼の上に隠れていた卵をつつくと、黄身が刺身とご飯に染み渡っていく。最高。

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最後に牡蠣。

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レモンと醤油をかけ一口でいただく。パラシュートのような膨らみを超えた先に待ち構える深く甘いバブみに包まれながら最後にビール。

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完全に一致。正直50人ぐらいいたら一番美味しそうにビールを飲める自信がある。

 

 

12:20 五大堂

遊覧船前にまだ少し時間があったので近くの五大堂に向かう。

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雰囲気はいい感じだった。途中デカいタバコが海に沈んでいるのかと思い二度見してしまう。

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五大堂は807年に坂上田村麻呂が建立した毘沙門堂が始まりとされる。

堂へ渡るすかし橋は縁結びのスポットとしても有名らしい。こういう○○スポットって誰が決めてるんだろうな。それっぽく言っておけばそれなりに人は信じると思う。

 

かつて昔、中学生?だったころの話。

ダイヤモンドパールで四天王のバトルの際、入口になみのりをして「北に○○歩、東に○○歩・・・」と歩き、あることをすると伝説のポケモンが手に入るというネットの話を聞き、まんまとバグって二度と使えなくなってしまった。

ルビー、エメラルド、ファイヤーレッドとポケモンを引き継ぎ、長年費やした青春は800円という硬貨になって自分の手元に残ってきた。

これが現実。

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情報社会と呼ばれる昨今。Iotで効率化を図りSNSを通じて多大な情報が行き来するなかで、どうかこれを読んだ人は自分の目で感じたものに従ってほしい。

 

 

近くにげんぞうという店があり、ここで牡蠣と日本酒を注文した。

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トゥルントゥルンとしたダイヤモンドの輝きに醤油をかけ、一口でいただく。そしてまだ口に残る醤油加減と牡蠣の淡いバブみに追いつくように日本酒を流し込む。

 

「ありがとう世界」

 

 

13:00 遊覧船

なんだかんだ時間は進んでいて早足で船着き場に向かう。15分前にも関わらず、すでに人が集まっていた。

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ビールと日本酒で気を良くしていたので、正直遊覧船に乗ることがめんどくさくなっていた。約束した瞬間や遊ぶ前の憂鬱に近い感情。

だがしかし、いざ岸を離れグングンとスピードを上げていくのを窓から確認するとワクワクした。

 

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ふらつくのは船の振動なのかただの酔いなのか分からないまま船の甲板に出る。

海風が強い中、弾ける海しぶきを見ながらボケーっとするのは気分が良かった。

 

1年前、広島に一人旅をしたときのこと。

宮島という厳島神社で有名な島にフェリーで向かったのだが、当たり前に周りは大勢でワイワイしてるなか自分は一人。なんとなく居心地が悪いと感じていた。

広島に限らず一人旅をし始めた初期の頃は気難しそうにしていたような気もする。そもそも一人旅一人旅とあたかも昔からしていた雰囲気を醸し出しているが、本格的に一人で行きだしたのは大学4年の頃であり実は最近のことだ。

 

(あの頃は青かったなぁ・・・・)

海に浮かぶ島々をぼんやり見つめながらしみじみ思う。

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1時間すると岸に着いていた。

思ったよりも長く回ることが出来て満足。

 

 

14:00 福浦島

BGMOKOJOの最低なラブソング。気分が上がっていた。

www.youtube.com

 

遊覧船を降りて少し遠くに見える福浦島に向かった。ここも松島の内の1つであり、岸から福浦橋と呼ばれる全長252mの赤い橋から島に行くことが出来る。

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福浦島は様々な植物が存在し、木々が生い茂る自然のなか遊歩道を歩くというものだった。

島の先端などに行くと、木々が晴れ綺麗な松島の風景を味わうことでき、圧巻される。

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島の砂浜は静かであり、海は砂浜からひっそりと沖に続いていた。

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帰り道にトゲピーの頭頂部のような角を発見しテンションが上がった。

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そのあとは、土産を見たり海を見て終わった。おしまい。